[イベント] オランダといえば風車!風車のある風景ーオランダ風車の日(Nationale Molendag)

オランダ!と聞いて思い浮かべるものの一つに風車があるのではないでしょうか?起伏のないオランダでは、常に北海からの風が吹き抜けます。風車は、その自然のエネルギーを存分に活かす貴重なインフラでした。

産業革命期には9,000基の風車があり、その風車の周りに社交場があり、人々の生活があったと言われます。しかし、現在はその数も減って1,200基ほどになりました。その全国1,200基ほどの風車のうち約950基が先週末に「全国風車の日(Nationale Molendag)」を祝い一般に公開されました。
オランダ風車の日(Nationale Molendag)
オランダの風車、オランダの世界遺産キンデルダイク (Kinderdijk)などは代表的ですが、
オランダの至る所に風車が今も存在しています。

オランダの風車の日(Nationale Molendag)

この全国風車の日は、今年2013年設立90年目を迎えるオランダ風車協会の主催で、1974年から毎年5月の第二週目の週末に開催されます。毎年約5万人の観光客が訪れます。普段見ることができない風車の内側を見ることができます。
オランダ風車の日(Nationale Molendag)のウェブサイト

ウェブサイトの「Bezoek de molenaar- Nationale Molendag」の「Molens op de Kaart」のページ行き、自分の町あるいは目的地を入力すると○キロ圏内にある風車の日に一般公開される風車を写真入りで表示してくれます。

それを確認すると著者の家から歩いて5分の距離にある風車が一般公開されるということが分かりました。風車の下の部分はパン屋さんなので、てっきり個人所有で、公開されないものと思っておりましたので、びっくりです。

近所の風車
近所の風車、下はパン屋さんです

風車の内部の仕組みは極めてシンプルで、大きな風車の翼部分に当たる風で内部の歯車を動かします。風車の上の帽子のように見える部分は、風向きに合わせて回転が可能です。

オランダにおける風車の役割

風車は他のヨーロッパの国々と同じく、粉引きに使用するのは勿論ですが、他オランダ特有のそして最も大切な役割を担っていました。

オランダの風車の最も大切な役割、排水と灌漑は国土の1/4が海抜0m以下にあるため、標高の高い地域の運河に水を組み上げて排出しなければなりませんでした。風車は1時間で約40~50立法メートルの水を組み上げることができると聞きます。

汲み上げられた水は約1m上にある用水路に流され、更に他の風車が再度水を組み上げていきます。こうして最終的にはより高い場所にある運河に水が流れ、低地に水がとどまらない仕組みを作ったのですね。

オランダの画家の描く風景、そして旅行のパンフレットに使用する写真に登場する風車は、オランダのその国の成り立ちを象徴していると改めて感じました。 

関連ブログ「オランダ、風車のある風景-ザーンセ・スカンス

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