深刻な温暖化、しかし一体何ができるの?-IPCC報告書の発表から

国連の「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change:IPCC)」の第1作業部会がまとめた地球温暖化に関する報告書が先週金曜日9月27日に発表され、1880から2012年の間で世界の平均気温は0.85度上昇したことが分かり、温暖化が人間の活動による可能性が「極めて高い」と報告されました。

報告書で報告されたポイント

気温上昇が人間活動に起因する可能性は95%以上
温室効果ガスの濃度は少なくとも最近80万年では前例のない水準
今世紀末までには気温は0.3~4.8度上昇
海面は26~82センチ上昇
極端な気候

IPCCは、地球温暖化における科学的な研究の収集のための国際的な専門家でつくる、政府間の学術機構。数年おきに発行される「評価報告書」(Assessment Report)では、地球温暖化に関する世界中の数千人の専門家の科学的知見を集約し、国際政治および各国の政策に強い影響を与えています。

2007年には、人間の活動に起因する気候変動についての知識を広め、必要とされる対応策の基礎を築くよう努めたことが認められ、アル・ゴア氏と共にノーベル平和賞を受賞しました。

2007年、そして先日公表された両報告書は非常に多大なインパクト与えました。しかし、気温上昇が人間活動に起因する可能性は95%以上!って何をいまさら??温暖化懐疑論もあるけれど、けど人為によるものが限りなくクロに近いのだから、もう見切り発車でも何でもアクションに移すべきなんじゃない?というのが報告書発表後の率直な感想。またこれがどう私たちの生活と結びついているのか、温暖化を実感することが出来ないというは先進国の傲慢さかもしれませんが、早急に対応しなければならない事象でありつつも実際は、負の外部性の典型例のような形を呈しているように見えます。

どうしたらいいのか?温暖化の原因となっている社会の仕組みが変わること。温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)の資料によると温室効果ガスの一つ二酸化炭素の最大の排出先は企業です。エネルギーの約80%も企業によって使われています。市民活動家田中優さん曰く、使えば使うほど電気料金が安くなる仕組みがあるから、なので使えば使うほど高くつく料金体系を導入すればよいとのこと。自然エネルギーがより推奨される仕組み、インフラの整備が重要に思います。現在研究予算の多くが原子力に振り向けられているともエネルギー関連の仕事をする父からも聞くところです。
自然エネルギーの利用と最終的な解決策はエネルギーの自給。今後太陽光発電の実用化に大きな期待が寄せられると思います。

個人として出来ることなんて限られているように感じてしまいますが、商品の購入時に環境に配慮している企業なのか、その商品はどうなのか、また国が約束を果たせているのかチェック、そうした活動をしている団体に参加するのが負担であれば、講演などを聴きに行ったり・・・私自身もまずは知ることからだと思いました。知ることなしには効果的アクションを起こせません。

最後に、モラルに訴えるしかないようにも思えます。今起こしたアクションがすぐに結果、目に見える形として現れるわけではありません。特に温暖化による海面上昇の影響を強く受ける地域のように敏感にその影響を感じることがない我々は、不便さを要求されるかもしれない温暖化対策に及び腰になってしまうかもしれませんが、地球の反対側に生きる人の生活とこれから生まれてくる子どもたちを思いながら、アクションを起こしていくしかないように思います。

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