フィリピンの大学教員は忙しいのだ

フィリピンの大学の先生が忙しいと思うのは私だけでしょうか。

旦那が現在フィリピンの某大学で教えています。それを見て上記のように思いました。

フルタイムの教員となると、授業を6つもたないといけません(大学により異なります)。1コマが1時間半というのは日本と同じ。しかし、日本と異なるのは、同じ科目の授業が一週間で2回あるので、実質1時間半×12回(18時間)。同じ科目を教えているわけではないので、準備も相当なものです。

日本の大学では7~8時間/1週間、とありました。この調査が実態を反映しているなら、10時間も異なるのですね。(政府資料「週担当授業時数別 職名別 本務教員数(平均週担当授業時数)」

その他、一週間に7時間半の学生とのコンサルの時間を持たないといけません。その時間はしっかり、登録されていますが、それ以外の時間にも教員を頼って生徒はやってきます。

朝一の授業は7時半からはじまります。一番遅いのは夜9時に終わるもの。流石に大学側も朝7時半始まりで、夜9時に終わるように教員のスケジュールを組むという鬼のようなことはしませんが、7時半から授業と言うのはなかかなです。(朝型の人間にはいいと思いますが、うちの旦那は夜型で、一日終わるころにはぐでぐでです)

大変なのは授業時間だけではなくて、労働環境も過酷ではないものの、日本のようには・・・といきません。色んな意味でリソースの不足。

まず、教授室はありません。学部ごとでの職員室のような場所があるのみで、教員はそこか、図書館に生息。生徒もひっきりなしに入ってきて、活気はあるものの教員は仕事になりません。

そして、授業に関わるコピーも教員持ち。私的なものをコピーされては困るという気持ちも分かるけど、教員持ちっていうのはどうかねと思ってしまいます。

その他にも○○委員会などがあり、そのための準備なども忙しいもの。旦那は今ミンダナオの和平に関するトピックをどう大学の授業に入れ込むための委員会の議長となっており、そのための会議・調査を実施しています。

その他、別途近隣高校生の大学進学に関する調査をしているので(私が面倒なところは手伝っていますが)、一週間あっという間に過ぎ去っていきます。

中間・後期試験期間にもなると、数百人の論文のチェックです。私が見ても英語そのものからひどい論文があり、こうしたものを数百チェックしつづけないといけないというのは何ともヘビーです。

旦那の場合は余分な仕事(調査)などが結構なウェイトを占めていますが、それでも18~20数時間の授業と言うのはなかなかであると私は思います。

もちろん、手を抜こうと思えば抜けるのでしょうが、やはり評価にも関わりますし・・・

ですので、結果、大学の論文数がすくなくなり、大学の国際的評価はあまり芳しいものではなくなります。

知り合いの某教授は、大学の威信にかけて(?)現在は授業数を減らして研究にまわっているとのこと。予算のある某国立大学は出来ているそうですが、中小規模の大学ではなかなか運営上難しいようです。

休みに入るまで、夫婦でゆったり過ごせる時間はなさそうです。※夏休みはサマースクールがありますので、教える可能性大。

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