[国際結婚] フィリピン人に嫁いだ日本人妻の苦悩―いろいろぶちまけます!(3)

日本とフィリピンの歴史教育の違い‐時にキツイ冗談も

「日本の兵隊はこうやって赤ん坊を空に投げて銃剣で突き刺したんだ!」これをニヤニヤしながら説明し、デモンストレーションしたのは、NGOでの同僚R(女性)。

後日談ですがこの女性日本人男性と結婚し、日本で生活しています。それにしてもこの同僚に、嫌われていたのか?フィリピン人の多くがこのような感情を日本人に持っているのかと悩み、教母(ゴッドマザー)に相談しましたが、日本(人)へのやっかみや、恨みなどをフィリピン人は冗談に込めると説明してくれました。しかし、冗談にしてはキツイ。*中には深刻な場合があります。

また、「原爆」に対する考え方が日本とフィリピンでは異なります。フィリピンでは、落とさなければ戦争は終わらなかった!と学校で教えている人が聞いた限りでは多く、フィリピンで教育を受けている人はその考えの影響を受けます。「原爆」のゆえに、日本を終戦に追い込み特に連合国側の死傷者が大きくならずに済んだと(あまり原爆の死傷者の実際を知らずにこれらを論じている人が多いことも事実)。

一般市民の無差別殺傷、そして長崎への原爆投下については大きな疑問が残りますが、それらは深く論じられません。これについて日本人であるという立場で質問をしようものなら「じゃあ、これがなかったら日本は降伏したの?え、どうなの?」とキレられます。

しかし逆に、さらに深刻なのは日本側なのではと思ったりもします。日本人のフィリピン占領の歴史についてはあまり知られていません。そもそも、歴史教育で現代史に割かれる時間はごくわずか。現代史を知らずして、現在の世界情勢は分からないのですが・・・実はこちらの方の弊害も大きい気がします。


日本人として攻撃を受けることもある

アテネオ大学ダバオ校で政治を教えているR氏が、日本がウラニウムほしさにミンダナオ(フィリピン南東の島)の平和構築に携わっていると講演中に言ったことがあります。日本人である著者への攻撃です。

個人攻撃つまり、その時の視聴者の中で著者だけが日本人で、そこだけわざと講演者は英語で話しました。もちろん著者に注目が一斉に集まりました。日本人は資源ほしさに援助をしている、と。

日本のフィリピンとの歴史を考えると、こうした発言を入れることを理解できますが(詳しくはフィリピンの歴史書や小説「炎熱商人」を読んでください。)、著者に聞かせるため+著者に注目が集まる言い方はなんともイヤラシイ。この講演者のR氏とは直接のかかわりがありませんが、時に「日本人であるが故に」こうしたこともあります。

ちなみにウラニウム云々という噂は聞いたことがあったけど実際どうなのだろうかと・・・著者は半信半疑だったので、後日、改めてフィリピン政府の和平担当の弁護士に聞くと、ウィキリークスでそういう話があり、それを実際のフィリピン政府と反政府グループの和平交渉の資源の分配の項目に盛り込むかどうかを問うたことがあるそうです。しかし、確証がなかったのだとか。

もちろん、親しくしているフィリピン人の友人はこうした「悪意」たっぷりの人よりははるかに多く、こうした事故に、日々のフィリピン人友人たちの友情を深く感謝しています。

日比の歴史に関することで、家族の中で話題に上がったことはほとんどありませんが「祖母が生きていたら日本人との結婚を許さなかっただろう」と旦那は語っており、歴史の溝は深いのだと感じたりもします。

フィリピン人に嫁いだ日本人妻の苦悩―いろいろぶちまけます!ページ 3/4

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