[ハーグ観光] パノラマ・メスダフ美術館:特大パノラマ絵画を観にいく

日本人の音の感覚からすると”メスダフ”とは少々ごつい響きですが、このメスダフ美術館は、海をモチーフにした作品を描き続けた画家、ヘンドリック・ウィレム・メスダフ(Hendrik Willem Mesdag)の作品が展示されている美術館。特に360度のパノラマペインティングが見どころの美術館です。

パノラマ・メスダフ美術館のパノラマ画展示
パノラマ・メスダフ美術館のパノラマ画展示
高さ12メートル、幅120メートル、360度絵画は迫力満点


美術館は、入口の最初のふた部屋に海をモチーフにした絵が多く展示されています。それらの絵は大きく、空、雲、日の光、時に月の光が照らす風景をダイナミックに描いています。

パノラマ・メスダフ美術館
パノラマ・メスダフ美術館の展示室

画家のヘンドリック・ウィレム・メスダフは、オランダ北部の都市フローニンゲンの出身。父クラースは銀行家で、ヘンドリックも銀行家となりますが35歳で早々に引退し、絵画の道に進みます。絵画の道に進むきっかけは父クラースの勧め。父はアマチュアとして絵画をたしなんでいました。そして、結婚を機に妻方から遺産を引き継いだことも影響しました。

ベルギーのブリュッセルで絵画を学び、その後ハーグに移住しました。1880年にベルギーの会社からコミッションをうけ、パノラマ絵画の制作に取り掛かります。高さ14メートル、幅120メートルのキャンバスにその当時のスケフニゲンの海岸を描きました。

スケフニゲンは、ハーグの観光地であり、夏場海水浴場としてオープンしており、にぎわい、また海岸に近い地域の家屋は今でこそ高値ですが、絵が書かれた当時は小さな漁村でした。パノラマ画には、街並みだけではなく、海と人々の生活が描かれています。

パノラマ・メスダフ美術館のパノラマ画展示
描かれている人の動きを見るのも楽しい


不運なことに、パノラマ画の制作はベルギーの会社の倒産で、オークションに出され、メスダフ自身が買い取り、実際の損失は画家が補てんした形となりました。このような少々残念な話がありつつも、パノラマ画は19世紀末の社会では斬新なアイディアで、当時の漁村の様子が描かれ地理を知る上でも興味深い資料であるはす。

このパノラマ美術館は常設展示は2部屋とパノラマ展示のみと少々こじんまりした感は否めませんが、特別展示なども定期的に行われています。

メスダフは平和宮(Peace Palace)そばの自宅を自らの絵画コレクションの美術館としてオープンします。パノラマ・メスダフと合わせての来館がおススメです。

パノラマ・メスダフ美術館
ウェブサイト:http://www.panorama-mesdag.nl/english/
メール:info@panorama-mesdag.nl
所在地:Panorama Mesdag B.V.、Zeestraat 65、2518 AA Den Haag、オランダ
開館日:月曜日~土曜日:10:00-17:00
休館日:日曜日
入場料:
大人:10,00ユーロ
子ども(4~11歳以下) 5,00ユーロ
CJP/学者/学生 8,50ユーロ
ミュージアムカード: 無料
パノラマ・メスダフ美術館とのコンビネーションチケット
メスダフコレクション 17,50ユーロ
Museum Beelden aan Zee 17,50ユーロ
エッシャー美術館 9,50 – € 16,ユーロ
マドローダム 20,50ユーロ
スケフニゲン博物館 12,50ユーロ
Omniversum 15,50 – 17,50ユーロ

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