オランダで物件を探す(1):単身者・カップルの借家事情

オランダは、これまで様々な経済移民を迎えてきました。その移民たちが最初に直面する問題が、仮の住処を定めること。 国をまたいでの人口の移動が多いヨーロッパの国としての例外にもれず、オランダには様々な借家のタイプがあります。このブログでは、海外赴任者の借家事情について、まとめてみました。
オランダの物件検索サイト
オランダの物件検索サイトの一つ、pararius
アパートか、一軒家か、部屋のみか?家具付き、それとも家具なし? まず、どんな物件を探したいのか?考えるのが重要。価格重視?職場からのアクセス重視?広さ重視?庭は絶対欲しい等々・・・その上で、アパートがよいのか、一軒家なのか、それとも単身者なので、シェアハウスがよいのかを決めます。 そして、①家具付き、②家具なしだけどフローリングあり、③家具もフローリングもなしという選択。 ①は文字通り、生活に必要な家具は既に備わっているという物件。②は家具は置かれていないものの、床がかろうじてあるという物件。借家なのですが、場合によっては床は張られておらず、コンクリートむき出しというケースもあります。フローリングは個人の趣向だからという考え方と聞きます。③は家具もフローリングもありませんので、住む人が購入します。退去するさいは床を現状(コンクリート打ち)の状態に戻さなければいけません。

以下は、ハーグ地区で生活して知人・友人などの借家事情です。


家具付きアパート

一般化はできませんが、大きな都市では、畳の大きさで12~20畳ほどの単身者、あるいはカップル向けの物件が多く、750(キッチンとダイニングルームが一緒、小さいベットルーム)から1,000ユーロほどです。もう少し高いアパートがありますが、それらは住宅手当がついている駐在者向けのものです。現地雇いの場合はそれらの物件は選択肢として入りません。
誰向き:単身者、オランダ歴1年~2年目の人向き。 どうやって探す:不動産や、facebookのグループページを通じて個人の家主へコンタクト 良い点:家具購入の手間なし。すぐに生活できる。引越しの時に楽。ガス・水道・電気・インターネットも込みの値段。
検討すべき点:家具のレンタル費用も支払う必要あり(家具は貸し出されている)。
※数カ月支払うと結構な価格となる。

なぜ、単身者やオランダに赴任して1年目、2年目の人向きかというと、オランダの雇用の故です。オランダでは、職によりますが1年半、あるいは2年勤めた後、終身の雇用か否かを雇用者が決める仕組みとなっています。

そのため、まだ先々のことが分からない単身者、かつオランダで仕事を始めて1年から2年の人は、家具等の購入などの費用と手間を考え、家具つきの家に住むことになります。
経験から一言:例えば、我が家の小さいアパートには、ソファー、テレビ、ベット、テーブル、ベットライト、ベットテーブル、箪笥がありますが、借家の契約を見ると月約40ユーロをそれらに支払っています。数年生活すると、それらの費用は最終的には、自分たちで家具が購入できるほどの値段になります。長期で生活することが決まったら、家具なしの物件に移動することがよいでしょう。

部屋のみ

単身、学生として渡蘭している人は、住居の経費を安くすべく、部屋のみのレンタルというケースがほとんどです。部屋のみの場合は、キッチン、バス・トイレは共有。
ほとんどのケースは家具付きなので、ベッドや机を購入する必要もありません。お値段は、250~500ユーロの幅でみつかります。500ユーロというのは広さ、きれいさ、条件的によい物件でしょう。また、都心部と地方では少々値段の幅があります。
かなりゆったりした部屋、キッチンとトイレは共有
 500ユーロ也

誰向き:
学生、就職したばかり/就職活動中の若者 どうやって探す:facebookのグループページを通じて個人の家主にコンタクト、不動産や、コネ、個人のつて、*学生の場合は外国人学生へのサービスを行うセクションが斡旋してくれることも。
良い点:安価、家具等の購入の必要なし
検討すべき点:他の部屋の居住者との相性
経験から一言:やはり、お値段的にありがたい。これに尽きます。ハーグではありませんが、オランダの他の待ちで著者の生活した家はとても古いのですが、広々としており、部屋のみ借りていましたが、リビングルームもありそれなりに快適に過ごせました。
オランダ人の80歳近い大家さんは、話好きで、本当に典型的なオランダ人(笑)で、他のハウスメートは口うるささに時々辟易していたようでしたが、なぜか著者とは相性がよく、よく作ったものを交換したり、一緒にご飯を食べたり、比較的楽しい思い出でした。一方、ハウスメートは入れ替わり立ち替わりで、中には使った食器類など全く洗わないという学生、トイレットペーパーを絶対購入せず著者の購入したものを使い続けるというツワモノがいたり、トイレもお風呂場の使い方も汚く、著者にとってはそれらの掃除がストレスでした。

家具あり一軒家

家具付きの一軒家は、もちろん他のどのオプションよりもお値段が高い。そのため、著者の生活するハーグ地区ではもっぱら、外交官家族、国連職員の家族などが家具付きの一軒家(あるいはアパート)に任期の期間中滞在しています。
国連の職員については、住宅手当がない場合もあると聞き、自らの給与から支払うことになりますが、彼らの給与は非課税(オランダでの納税の義務はない)のため自費であっても住宅にそれなりの予算を投じることが実質可能になります(いいなぁ)。
誰向き:国連職員や外交官、駐在職員とその家族
良い点:家族で生活するにはよい広いスペース
検討すべき点:企業や団体が負担するケースも多く、駐在家族の負担とはなっていませんが値段と広さ、職場までのアクセスのよい物件を見つけるのに手間がかかるようです。

その他

また、他には、家具なし一軒家やアパート(3つほどベットルームがあるような広い物件)を借り切り、友人同士でシェアするという住み方もあります。学生で気心が知れた仲間同士であればストレスも少なく、部屋のみのレンタルと同じ値段で、ダイニングルーム付きの広々とした空間で生活も可能です。
学生によるアパートや一軒家のレンタルの良さは、同じ学年であれば、家を引き払うタイミングも同じ(卒業と同時)になり、突然ひっこさないといけなくなったと言った事情で欠員が出るということにはなりません。
多くの場合は大家さんが生活する人の人数制限をしているため、費用節約のためと言っても、一つのアパートや一軒家に住める人の数は限られています。

まとめ

海外赴任者とひとくちにいっても事情はさまざま。もちろん上記のカテゴリーにはおさまらない場合も。また、オランダに来てから職を探した人と、企業や組織に派遣された人との間にも違いがあります。 オランダで職を探し、その後に終身雇用が決まった場合は、借家から住宅購入(オランダでは外国人でも家を所有できます)とシフトします。それは、借家の月々の費用がそれなりにかかるためです。

日本から遠く離れたヨーロッパ。不慣れな土地で生活を落ち着かせるには、やはり心地よく過ごせる個人の空間を見つけたいところです。*著者は「家に滝ができて以降」本気で引越し先を探しています。

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