[オランダ語] ちょっと面白い、オランダ語の「時間」

オランダ語なんて、生まれてこの方、聞いたこともなければ、どんな言葉なのか想像すらできない!という声が聞こえてきそうです。日蘭の歴史は400年、そしてその間、オランダ語を通じて西側の文化を積極的に学び、オランダ語の通詞が英語の通詞に先んじて、そして多く日本に存在したのは遥か昔のこと。

すっかり、なじみが薄くなったオランダ語ですが、このブログではオランダ文化のみならず、オランダ語についても少しづつ、紹介していきたいと思います。

オランダ語初級者はとにかく、単語を覚えなければなりません。単語で避けて通れないのが数、時間。
「今何時ですか?」をオランダ語で?

オランダ語で数える

まず、数の数え方ですが、0~20までは単純です。(なのでこのあたりは飛ばしてくださってもOKです。)
0(nul)、1(een)、2(twee)、3(drie)、4(vier)、5(vijf)、6(zes)、7(zeven)、8(acht)、9(negen)、10(tien)、11(elf)、12(twaalf)、13(dertien)、14(veertien)、15(vijftien)、16(zestien)、17(zeventien)、18(achttien)、19(negentien)、20(twintig)となります。

20からの理屈は、一の位からよみ、十の位を読みます。
21はeenentwintig、つまり1(een)と(en)20(twintig)となります。例えば、99。9と90なので、negenennegentigとなります。100からは、百の位を先に読み、そのあと一の位、十の位となります。例えば、125はhonderdvijfentwentig、100(honderd) 5(vijf) と(en)、20(twentig)となります。

フランス語の数の数え方ほど複雑ではありませんが、十の位までの数は一の位を先に読むというのはなんとも不思議です。

オランダ語で時間は?
オランダ語で何時ですか?は「Hoe laat is het?」
英語では、What time is it?あるいはDo you have the time?と聞きます。答えは、It’s seven twenty three(7時23分)、オランダ語と英語は近い言語なので、共通項を見出すこともできますが、少々異なる点もあります。

オランダ、ライデンの風車
ライデンの風車

英語との比較

まずはなじみ深い、英語での時間表現。基本的には、数を並べるだけというものが多いと思います。
数を並べるだけのパターン
例えば、「7時23分」は、英語で次のように言います。
It’s seven twenty three.

○時○分前というパターン
例えば、「8時50分」(9時10分前)は、英語で次のように言います。
It’s 10 minutes before 9.

○時○分過ぎというパターン
例えば、「9時10分」(9時10分過ぎ)は、英語で次のように表現します。
It’s 10 minutes past 9. あるいは
It’s 10 minutes after 9.

○時半というパターン
例えば、「10時30分」(10時30分過ぎ)は、英語で次のように表現します。
It’s ten thirty. あるいは、
It’s half past ten.
という表現をすることもあります。日本語でも「6時半」のように、ちょうど半分すぎていることを示す表現がありますよね。

○時45分というパターン
例えば、「11時45分」(12時15分前)は、英語で次のように表現します。
It’s a quarter to twelve. *a がつきます。

オランダ語で時間を表現

英語での発想、特に1/2と1/4という考え方をふまえて、オランダ語の時間をみるとわかりやすいのですが、オランダ語の時間は少々複雑です。

まずは簡単なところから、
○時 
例:8時 Het is acht uur.
単純に○時という場合は、8(acht) 時(uur)となります。

○時半というパターン
例:8時半 Het is half negen.
英語では、8時半という場合は、8時30分過ぎ、とひょうげんされますが、オランダ語では、9時30分(前)という表現となります。

○時15分というパターン
例:10時15分 Het is kwart over tien. *overは過ぎ
10時15分過ぎ

○時45分というパターン
例:9時45分 Het is kwart voor tien. * voor は前
10時15分前となります。

ここまでは、英語の発想で理解ができますが、オランダ語の時間は足し、引きの発想と1/2、1/4が混ざった発想となります。
つまり時計を1/2あるいは1/4で区切り、そこで足し引きするという発想です。

1/2、1/4で足す・引くという発想
例えば、「10:35」は、vijf over half elf となります。11時から30分前で5分過ぎたところ。つまり、時計をまず30分単位で考え、それに加算します。

例えば、「10:25」は、vijf voor half elfとなります。11時から30分前で、(更にそれから)5分前と言う意味です。

では、どこまでこの30分単位での足し引きが可能か?というと、15分単位で可能となります。つまり、「10:15」は、vijftien voor half elfとはなりません。kwart over tien(10時15分過ぎ)です。そして「10:45」もvijftien over half elfではなくて、kwart voor elf(11時15分前)となります。

おさらい


英語では、
10:00 = It’s ten o’clock.
10:05 = It’s five minutes past ten.
10:10 = It’s ten minutes past ten.
10:15 = It’s a quarter past ten.
10:20 = It’s twenty minutes past ten.
10:25 = It’s twenty-five minutes past ten.
10:30 = It’s half past ten.
10:35 = It’s twenty-five minutes to eleven.
10:40 = It’s twenty minutes to eleven.
10:45 = It’s a quarter to eleven.
10:50 = It’s ten minutes to eleven.
10:55 = It’s five minutes to eleven.

オランダ語では、
10:00 = Het is tien uur.
10:05 = Het is vijf over tien.
10:10 = Het is tien over tien.
10:15 = Het is kwart over tien.
10:20 = Het is tien voor half elf.
10:25 = Het is vijf voor half elf.
10:30 = Het is half elf.
10:35 = Het is vijf over half elf.
10:40 = Het is tien over half elf.
10:45 = Het is kwart voor elf.
10:50 = Het is tien voor elf.
10:55 = Het is vijf voor elf.

ひとしきり学んだあと、このオランダ語を会話でがんばって使ったら、オランダ人にあっさり、10:35(Tien vijfendertig)でもOKだよ、と言われて、なんだそれ!って思ったりもしました。

しかし、あらためて欧米の言語で、1/2に加えて1/4という発想の大切さを知った次第でした。


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