オランダでの医療(1)ーオランダで病気になったらどうする?

オランダで生活してから一年となりますが、この期間幾度か医療機関にお世話になっております。慣れぬ海外で病気になることも不安ながら、心配になるのが医療にかかる費用、そしてどういうプロセスであるのか等。ここオランダで病気になった時にはどうするのか?概要をまとめてみました。


医師のイメージ
医師のイメージ
フリー素材ぱくたそ
写真:すしぱく、 モデル:朽木誠一郎

診療の前提条件:保険と加入者の負担


オランダで診療を受ける際は、保険に加入していることが前提となります。長・中期のオランダ滞在者の保険加入は義務です。保険は国ではなく、民間の企業によって担われており、滞在者は保険会社の選択から始めます。各社により様々なパッケージがありますが、一番ベーシックなもので月100ユーロのパッケージあります。このパッケージがカバーされる範囲は広いものの、専門医による医療など特殊なケース、あるいは治療に必要な処方箋は保険会社の定める上限額までは患者が負担し、あとは保険によりカバーされます。

患者が負担する上限額は、385 ユーロです。カバーされている範囲の詳細は、加入している保険会社のウェブサイトで確認。また、保険会社に電話、メール、あるいはFacebookなどで尋ねると何がカバーされているのか、追加の請求を受け取った理由等をきちんと説明してくれます。

ちなみに18歳未満のこどもの保険料は無料です。

ブログ:「オランダの医療保険、どうする?」

診療を希望する場合どうする?


一時医療:総合診療医師オランダでは、まずホームドクター、所謂かかりつけの医師(オランダではGP)のところへ行き診療します。ここで解決できる場合は、大きな病院での検査の必要なく、処方箋をもらい診断・治療が完結します。風邪などの場合がそれに該当すると思われます。

GP(かかりつけの医師)の選び方
選択は、居住地から一番近いGPが居るクリニックを保険会社が選択するケースが多いようです。クリニックのほとんどは個人営業されており、医師は1人というところもあり、数人の医師が駐在し、ちょっとした検査なども可能な中規模のクリニックもあります。

加入している保険との兼ね合いもそうですが、自宅から近いというのは重要な要素かと思います。もちろん、知人・友人などから医師の評判を聞き、保険会社に居住地から遠いものの職場に近い等の理由を述べ、GPを決めることもできるようです。

日本人が駐在あるいは居住者としてGPを決める場合重要なのは恐らく、医師の評判はもちろん言語の問題と外国人の患者が多いかということではないかと思います。オランダ人の多く、特に高等教育を受けた人々は流暢な英語を話すため英語が話せるならば心配はありません。

しかし、医療用語を英語で説明されても一般的にはピンときません。なので、外国人が多く通い外国人に慣れている医師による噛み砕いた説明をしてくれるという点も見過ごせません。ただ、これらはあくまで目安として受け止めてください。

登録
加盟している健康保険を通じて、あるいは直接クリニックに連絡し、アポイントをとります。初回は患者の個人情報の登録などもあるので、予定よりも10~15分ほど早めに到着することがよいと思います。これは、大きな病院にかかる場合も同じです。

初回は加入している保険会社を通じてアポイントを取る場合が多いようですが、あとは自ら電話で予約を取ります。著者の場合は、自宅とマーケットのちょうど真ん中にあるクリニックのため月曜日から金曜日の間は、クリニックに直接立ち寄って予約を取る場合もあります。


総合病院での診療

総合病院での診療は(事故など緊急時を除いて)常にGPから医療上必要と判断した場合です。GPで診療を受け、その後詳細な検査が必要な場合などは、GPが総合病院に患者のカルテなどをオンライン上で送り、後日総合病院から自宅の住所に通院日(日にち、時間)が書かれた手紙が送られる仕組みとなっています。緊急を要する場合は病院から電話がかかってきます。




オランダでの医療(2)- オランダ医療を体験

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