こんな詐欺の手法があるのか!(自称)オーストラリア人?の詐欺師、マニラで被害に遭う邦人も!

悪い奴はどこにでもいます。勤務先にも、学校にも、そして休暇で訪れた旅行先にも。
マニラで出没するオーストラリア人(と名乗る)詐欺師に友人が騙されてしまったことがあります。

マニラの町の混雑
マニラの町の混雑


加藤 諦三さんの本、「どうしても「許せない」人」の一節を思い出します。

自分を利用する奴は許しちゃいけない。


上記に紹介した本は、短期で行ったバンコクのホステルでたまたま見つけました。加藤さんの本は学生時代いろいろ読んで、懐かしさもあって手に取ったら、思いのほか面白くてあっという間に読み切ってしまいました。

詐欺師は善良そうにしてやってくる

著者の友人Aさんは、マニラ市のショッピングモールのフードコートで食事をしている最中、オーストラリア人といわれる男に声をかけられました。Aさんは、オーストラリアに留学経験があったため意気投合し、暫く話しこんだようです。

被害に遭ったオーストラリア人旅行者のフリ

打ち解けたあと、その男はボラカイ旅行中に全財産とパスポートを盗まれて手元にあるのは小銭だけ、ここのままだと、オーバースティになるから、はやくパスポートを再発行して、チケットを購入しなければならないと、困っていることを友人Aに打ち明けました。

自らも旅行者であり、オーストラリアで生活したことがある友人Aは、そんなに困っているならと、自ら宿泊しているホテルの部屋への宿泊を奨め、お金を航空券発券のためのお金を「貸して」あげました。

お金を持ったまま戻らず

その男は、友人のホテルに荷物を置いて、「オーストラリア大使館に行き、チケットを買いにいく」と出かけてくると言ったまま戻ってきませんでした。もどらぬ男を心配していたAも、暫く経ってその男を不審に思い残された彼のリックサックを開けると、中には雑誌のみ。その男の身分を証明するものどころか、何も入っていませんでした。そこで、騙されたことを知った友人Aでした。

騙されないために・・・

騙された友人が悪いのか?

海外にいるということは日本にいる以上に注意が必要です。そういう意味では、注意を怠っていた!といわれそうですが、相手は非常に巧みです。詐欺師はどうしたら、相手が安心してくれるのか?どうしたら、疑わずお金をなるべく短い時間で出してくれるのか?経験からも知っています。

このケースでは、親切そうでなおかつ一人でいる人をターゲットにしているようでした。被害の様子から、騙すことに慣れており、相手の優しさや親切心につけこむべく、自らの被害(貴重品を盗まれた話)ことさら大げさに話しています。また、相手を安心させるように、「盗まれた」パスポートのコピーを友人に見せ身元を確認させます。(これも本物をコピーしたものであるのかは大変疑わしいもの)そして、友人Aに○○時までにチケットを購入するために旅行会社に行かねばならないと、時間のリミットを設け、急かして、考える余地を与えません。

ちょっと怪しいなぁと思った時には、電話などで友人に相談する。そんな友人が旅先なのでいない!という場合はフリでもかまいませんので「友人に被害にあったときに何をしたらいいのかよく知っている人がいるから、今来てもらおうか?」などと言って見てその反応をみるのもよいかもしれません。

困っている+怪しい人に声をかけられた場所にもよりますが、その人に観光警察に届け出するように勧めましょう。助けてあげようとするその気持ちは尊いのですが、全てを自分でやろうとしないことが肝要です。

最後に

上記のような人間は人の優しさにつけこむ、卑怯な人、ずるい人です。かれらは、優しい人を利用し、搾取するとんでもない人たちです。

そんな人たちの被害に残念ながら遭ってしまった時には、しかるべき対処をすること。このケースでは、現地の警察と在外日本公館に届け出ます。警察に届け出ることで、上記のような詐欺師が捕まる!ということはフィリピンの場合、残念ながら期待はできませんが、在外公館などでは被害の状況などウェブサイトに掲載して、次の被害の防止となります。

友人Aが被害に遭ったのは2009年のこと。しかし、この手口は近年になっても被害者がいると聞きます。同一人物であるかは謎ですが、似たような手口の犯罪で今も被害者がいるというのは悲しい限り。

こうした被害にあってどうしても許せない時は?

では、気持ちの上でどうするか?(上記のような詐欺師に騙された時のみならず、一般的に許せないとは日常的にあります。)加藤諦三さんの著に従えば、許せないやつはどこにでもおり(大前提!)、無理に許そうと努力せず、許せない気持ちを認めること。また、最低な人間に対する怒りを押しこめず、こうした怒りをエネルギーとして建設的に生きることが大切とのこと。

いずれにしても、友人Aがこれで「フィリピンにもう旅行したくない!」と思わないことを願うばかりです。

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