[ジョージア] トビリシ市内の交通ー庶民の足、バスを利用する

海外滞在の面白さの一つに、その国特有の乗り物を利用することがあります。それらを通じて人々の生活、気質、またちょっとした歴史を垣間見ることができるのではないかと思います。

そのため著者は、その国の一般市民が使用する乗り物を好んで利用します。フィリピンではジプ二ーや路線バス、オランダではどこに行くにも自転車でした。

ジョージアではマルシュルートカと言われる旧ソ連圏でよく見かける小型の乗合バスと主に2種類のバスがジョージア首都圏での市民の足となっています。著者がジョージアで頻繁に利用するのは、バス。バスは大きくは2種、欧州の町を走る路線バスのような大型で新しい車種のものとウクライナで生産されたといわれる小型のバスがあります。著者が頻繁に利用するのは後者の小型のバスです。

旧ソ連的な匂いのする?バス


トビリシ市内を走るバス
トビリシ市内を走るバス
正確には、旧ソ連バスではありませんが、それぐらいから走っていると言われても納得してしまいそうな、なんともレトロなバス。小さい車体ながらもつるりとした黄色い車体の故か不思議な存在感。前後に2つある入口兼出口は狭く、通常は降りる人を待って乗車します。その入り口のすぐそばに、カードリーダーが配置されています。こんなレトロな車両にスマートカードを読める、小型のカードリーダーが配置されていることに驚きます。天井は低く、座席数は片側2列と1列で合計20席ほど。座席数が限られているため、ラッシュアワーなどは立つことになるのですが、立って乗車できる場所も限られております。中に入ると、いまだにロシア語の表記が見られます。その表記も非常に年季が入っています。
バスの中で見つけたロシア語の表記
バスの中で見つけたロシア語の表記
エアコンはありません。ですので、温度の調節は窓の開け閉めをもって行われます。

とにかくよく走っているなぁという印象です。とくに高低差があるトビリシの地形を考えると、この古い(といっても10数年らしい)車両が急な坂道を上がっていくことに拍手したくなってしまうのは私だけでしょうか。



バス亭

バス亭は街の至る所にありますが、路線が様々なので注意が必要です。また、バスの停留所はありますが、その正面に停車する場合もあれば、他のバスが停車しているのをさけて、バス亭を前後した場所に停車する場合があるため、注意が必要です。特に、この小型の黄色いバスは、大きなバスに隠れてしまったりします。

下車する際も、とくにアナウンスがあるわけではないので、気が付いたら既に目的地を過ぎてしまった・・・ということもただ、あります。降りる場所を事前にgoogle mapなどで確認しておくのがよいでしょう。

スケジュール表はない!

日本や西ヨーロッパで見かけるようなバスのスケジュール表はありません。そんな国は多くあり、この国もその一つです。ただ、一応バスの停留所によっては電光掲示板があり、バスの到着までの時間を把握できます。また、ネットでもバスの到着時刻が確認できます。あの、レトロなバスをオンラインで位置を把握できるというのは少々驚きです。
バス亭の電光掲示板
バス亭の電光掲示板

バス料金の支払い方法

上記の通り、スマートカードを利用した、支払いです。入り口付近にある小さな箱型の機械にカードをかざすと、機械前方にある小さな穴からレシートのような小さくて薄い乗車券が出てきます。それを忘れずに受け取ります。
スマートカードの読み取り機


ところでこの機械にスマートカードをかざすのですが、なんの音もありません。
バスのチケット
バスのチケット


現金での支払いは可能なようですが、何度となくコインが詰まったり、あるいは受け付けなかったり?支払いに苦労している人を見かけました。そのため、事前にカードを購入し、チャージしておくのがよいかと思います。

カードの販売場所は、メトロの入り口などの有人の販売所です。カード自体のお値段は2ラリ、そこにお金をチャージしていきます。カード購入時にもいくらかのチャージはできます。あるいは、街の至る所でみかける無人キオスクにてチャージが可能です。(キオスクの言語はジョージア語と英語)

値段

スマートカードを使っているものの、料金は乗車距離を問わず一律0.5ラリ/50テトリ(20円ほど)。つまり、始発の場所から最終地点まで乗っていても、同じ値段です。ただ、バスの路線が変われば、また同じように0.5ラリを支払います。※ただし、カードでの支払いの場合は、一時間以内の移動であれば、0.5ラリのみ。

チケットは捨てないで!

発券される小さい乗車券は、バスを降りるまでは失くさないように。時に乗車中、あるいは下車時にチケットをチェックする人がおり、チケットを持っていない場合は無賃乗車とみなされて、罰金を科せられます。ちぇっくする人はバス亭で待ち構えていることが多いです。

ちょうど、今朝あった出来事。一つのバス亭で、乗客とともに乗り込んできたのが、少々恰幅のよいジョージア人のおばちゃん。言葉こそ通じないものの、ユニフォームとその身ぶりからバスのチケットをチェックする職員と理解しました。皆がチケットを持っていることを確認。著者も握りしめていたバス乗車券を提示。周りを見回し満足げでしたが、突然顔が曇ります。一人の男性が、チケットを見せませんでした。

彼らのやり取りから、どうやらその男性無賃乗車をしていたようです。意図的であるのかはわかりませんが、おばちゃんがバスの運転手席後ろにある注意書きを指さし、周りの乗客もそれにつられて何か言い始めます。結局その男性はバスを降りることになりました。恐らく、後に罰金を科せられたのだと理解しています。
バスの中の張り紙
バスの中の張り紙


乗車中に見えるジョージア人の行動

お年寄り、子どもがいる母親には席を譲り、(ジョージア正教の)教会の前をバスが通り過ぎると素早く十字を切ります。十字の切り方は、カトリックとは異なるのですが、カトリックの国フィリピンでもジプ二ー乗車中の人が教会の前を通る時にするしぐさを思い出します。そして、話好きな彼ら。友人同士で乗ればひたすら話しをし続けます。上記のようなちょっとした”事件”があると当事者が降りた後もしきりに周囲の人と話をするか、誰にという対象もないままに自分の意見を言っているような人もいます。

また、料金の支払いはカード式なのですが、混み合っておりカードの読み取り機に手が届かない場合は、周りの人にカードを渡し、それを読み取り機の近くにいる人までリレーして、代りにカードをでよみとってもらいます。なんだか、フィリピンのジプ二ーで運転手さんに運賃を渡す時のような感じで、密かに親近感を持ちました。

特に黄色い小型のバスは、バス内に排気ガスが充満することや、夏場はエアコンがないため!乗り心地はなかなか・・・ですが、乗り物もそれも含めた人間模様も含めてローカルの乗り物は面白いです。このバスは、数年のうちに新しいものに入れ替わるのだとか。是非、ジョージア旅行の際はご利用あれ。

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