[フィリピン博物館] とてもマニラ的な町、キアポを観光する-ガイドブックにはない歩き方(1)

マニラ市の北部、キアポはブラックナザレ(黒いキリスト像)で有名なキアポ教会を一角とした庶民的な街。ひしめき合うようにして立ち並ぶ商店、猥雑として食べ物や人の汗の臭いがする町は、キアポ教会などを除いては、なかなか一般的な観光客のルートとなることは難しいと思われます。

始めてキアポを訪れた時は、スリが誰かに追われて人ごみをすり抜けていく姿が印象に残っています。ああ、何てスリリングな街。治安がよくないのは確かですが、気を付けていれば面白いものに出会えるのがキアポです。マニラの街の名称と同じく(マニラッドという草の名前)、キアポもこの地域一帯に生息する草の名称でしが、美しい水の上に水連のように水面に浮かぶ姿は現在は環境状況の悪化のため見られなくなりました残念な限り。

キアポ教会(Quiapo Church)

露店をすり抜けて、観光のはじめの目的地は、The Minor Basilica of the Black Nazarene, 通称キアポ教会。
その歴史は古く1586年に教会が建造されます。しかし竹やニッパなどの素材で建立されたその建物は、1639年に焼失、さらに1863年の大地震で部分的に破壊されてしまった。再度の再建もありつつ火災等でまたも焼失、古いと思われた建物は意外と近年建てられたものであることが伺えます。

毎年1月に行われるブラック・ナザレ(Black Nazarene)祭には、触ると奇蹟が起こると言われる黒いキリスト像に人が殺到します。また毎週金曜日はキアポデー、ミサが朝早くから一時間毎に行われ、いつも以上に人が多くなります。

関連ブログ「100万人が参加、宗教的熱狂最高潮、けが人続出?フィリピン最大の宗教イベント:黒いキリスト像、ブラック・ナザレ(Black Nazarene)祭とは何か?

Bahay Nakpil Bautista
Bahay Nakpil Bautista
Bahay Nakpil Bautistaの外観。ここは見つけづらい・・・


キアポ教会から地下遊歩道を渡りすぐに、「ナクピリの家」、典型的な古いフィリピンの家屋をそのまま残す博物館があります。民家の並びに建っているので見落としがちですが、フィリピン国旗とKKKの旗が目印です。

フィリピンの英雄ボニファシオの奥さん、グレゴリアが再婚した男性とともに生活した家で、フィリピンの革命・戦争の時代を生き抜いてきた人たちの息遣いが聞こえるような、非常にシンプルな博物館です。

Bahay Nakpil Bautista
Bahay Nakpil Bautistaの内部

グレゴリア婦人の写真は博物館を入ってすぐの場所に掲げられています。中華系の顔立ちで美しく、エピソード、当時結婚の際結婚の年齢を満たしていないため司祭に手紙まで出して嘆願した-などから強い女性であった思われます。彼女がフィリピンの女性運動の先駆けとなったとも言われます。

この博物館、フィリピンに初めて訪れた人にはさっぱりですが、歴史を多少なりとも知る人にはお面白い場所。スタッフの方も気さくで、忙しくないようであれば質問も受け付けてくれるかも・・・

Bahay Nakpil Bautista
ウェブサイト:http://bahaynakpil.org
開館時間: 9:00 am to 5:00 pm
火曜日から日曜日 (月曜日は閉館)
住所:432 A. Bautista St. (formerly Barbosa St.) Quiapo, Manila Philippines
問い合わせ:Send email to– info@bahaynakpil.org

キアポ観光-ガイドブックにはない歩き方(2)>>

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