オランダの図書館を利用するーI love book!

国内外を問わず図書館を頻繁に利用する著者は、図書館数、そして書籍の数もまずまずなオランダの図書館事情におおむね満足しています。流石に読書人口の多いオランダです。

ただ、難点はオランダ語の書籍が殆どであること。そのため著者が利用するのは図書館の雑誌コーナーがメインとなってしまいます。しかし大きな都市となると、英語の書籍もそれなりの数あるのがかなり嬉しく雑誌コーナーを利用する以上に利用を楽しんでいます。そして英語の書籍のほか、フランス語、中国語、スペイン語の書籍もそれなりにあり、ユトレヒトの図書館には、日本人有志がつくった日本語書籍のコーナーがあると聞いています。何でもありですね。

こうしたオランダの図書館事情ですが、オランダ語が読めなくても、ゆったりとした作りのオランダの図書館はくつろぐにもよく、雑誌や新聞をぱらぱらとめくりながら過ごす等、結構利用価値はあるのかと思います。

読書大国オランダ、日本との類似点も多そうですが、日本とは少々異なる点も。オランダの図書館を紹介します。

オランダの図書館イメージ
図書館
フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)写真:エリー


オランダの図書館を利用する!

日本とオランダの図書館との違い1-オランダの図書館は有料である
オランダの図書館は年間の登録料が有料です。そして会費は一律ではなく、サービスの内容もことなります。なので個人の利用頻度や必要性から選ぶことができます。

オランダの図書館のカードの種類
異なる年会費
https://www.bibliotheekdenhaag.nl/Lidmaatschap/Lid-worden.htm?year=over25


オランダの図書館の異なる年会費

1.Jeugdpas:18歳以下 
登録費用:無料、一回の貸出は最大15アイテムまで。3週間。
音楽CD:1ユーロ、映画・ゲームソフト・テレビドラマシリーズ:1.5ユーロ
アイテムの予約:0,50ユーロ
*値段は一冊につき

2. Kleine pas:18歳以上
登録費用:15,5ユーロ、一回の貸出最大6アイテムまで。3週間。
本・雑誌 : 0,25ユーロ、音楽CD:1ユーロ、映画・ゲームソフト・テレビドラマシリーズ:1.5ユーロ
アイテムの予約:0,50ユーロ
全てのアイテムに貸出費用が発生します。

3. Basispas:18歳以上
登録費用:32ユーロ(25~65歳以下)、22,5ユーロ(18~25歳、65歳以上)
一回の貸出は最大15アイテムまで。3週間。
音楽CD:1ユーロ、映画・ゲームソフト・テレビドラマシリーズ:1.5ユーロ
アイテムの予約:0,50ユーロ

4. Sterpas:18歳以上
登録費用:57ユーロ
一回の貸出は最大18アイテムまで。4週間。
全てのアイテムが無料で貸し出し可能です。

登録の方法は、申し込み用紙に記入し、身分証明書を提示、支払いを済ませ完了です。カードはその場で発行されます。

**もし、オランダ語の語学学校に通っている場合は、#3のBasisパスが無料で入手できます。オランダ語の図書を読む機会を持つことで語学の上達がみられるためです。語学学校に問い合わせてみましょう!

オランダの図書カード Basispas 表
オランダの図書カードBasispas
ビネンホフ

貸し出しはカウンターあるいは機械でも可能です。(2017年現在)

オランダの図書館入り口


日本とオランダの図書館との違い2-無料wifiがある
市内の大小の図書館、規模を問わず、wifiにつなぐことができます。携帯電話、ノートパソコンなどの機器も問いません。アクセスは簡単。ブラウザーを立ち上げると、利用規約があるのでそれに同意するとすぐにつなぐことができます。

図書館の会員であるか如何を問わずアクセス可能なため、観光でオランダを訪れ、ネットで検索したい等の際は、図書館に立ち寄るのも一手でしょう。

日本とオランダの図書館の違い3-アクセスの良い場所に建てられている
ここハーグなどの大きな人口が集中する地域では人の集まる場所、つまり繁華街の一角に図書館があります。市の中央図書館は大きなショッピング街であるグロート・マークトの通りにあります。また、市の他の図書館も人が集まる場所に建てられる傾向があります。

日本とオランダの図書館の違い4-休日が週2日、あるいは休日なし
日本の図書館は、月曜日がお休みというところが多いですが、オランダでは中心地から離れた場所にある図書館は土日がお休みという場所があります。一方で、市内のメインの図書館は年中無休であるケースも。
*居住地の図書館のウェブサイトを調べてください。
参考までに、ハーグ中央図書館の営業日と時間は以下

日本とオランダの図書館の違い5-延滞に罰金
オランダの図書館の貸出期間は3週間から4週間。延滞した場合は一日25セント課金されます。なので、3,4週間以上借りたい場合は、オンラインで延長しましょう。時に予約が入っている場合は、延長不可なので期間内に絶対返却です。

日本では延滞は期間によっては司書さんに少々小言をいわれながら、「ごめんなさい」で済んでしまう、あるいはそうした気まずさを防ぐため、返却ボックスに入れて返却を済ませてしまう人もいると思いますので、罰金制度というのは良いのかもしれません。ただ、日本の図書館はそもそも年会費は無料なので、システムの根本を変えないといけない!ということになるのかもしれません。

日本とオランダの図書館の違い6-貸出・返却は機械で
貸出と返却は機械で可能です。貸出カードを機械にかざしたあと、専用の機械で借りたいを本をスキャン。返却日の書かれているレシートを受け取って、以上で貸し出し完了です。返却の時は、返却用の機械があります。そこで返却された図書を読み取り、返却完了です。

もちろん、カウンターでも可能ですが、カウンターの司書さんは接客に忙しい場合もありますので、機械での貸出手続きがスマートです。司書さんが貸出・返却に追われない仕組みというのは、非常に効率的かと思います。


その他・・・


建物がユニークであることも・・・
これは全ての図書館ではありませんが、2012年完成した、ロッテルダムにガラス張りのピラミッド型の図書館「ブックマウンテン」などが一つの例でしょう。残念ながら行ったことはないのですが、建物の写真を見てオランダ人の本への思い入れを感じます。

もちろん日本にも私立・公立の美しい、ユニークな図書館がありますが、大都市でこうした美しい図書館を利用できることは嬉しい限り。





オランダの図書館では譜面も借りられるところも?
譜面が借りられるのはなんとも不思議です。そして、とある地方の中央図書館にはグランドピアノも配置されて、中で演奏が可能となっています。一度ぐらいしか人が演奏している姿を見たことがありませんが、図書館にぶらりと寄ったついでに誰かの演奏を聞けるのはいいですね。

ゆったりしたスペース
オランダの図書館の良さは、至る所に椅子が配置されており、本を借りてすぐに帰るのではなくて、ちょっとくつろげること。内部にアートなどもありスタイリッシュです。


オランダの図書館
オランダの図書館のアートのあるスペース


日本のコミックのオランダ語版
日本のコミックのオランダ語版
コミックがオランダ語に翻訳されおいてありました。名探偵コナン、マーマレードボーイ(古い!)、20世紀少年、新世紀エヴァンゲリオン、Death Note等がありました。オランダ語の勉強のために借りようと思いましたが、文字を追っていたら眠くなりました(笑)

オランダには4月に10日間ほど読書週間があり、お祭り騒ぎになるほかこの期間中に一定額以上の本を購入すると読書週間用に製作された本が無料でもらえるという特典もあると聞きます。読書大国オランダ万歳です。

最後に、在オランダ日本国大使館にはミニ図書館があり、日本の雑誌、小説、オランダと日本関係の書籍が置いてあります。大使館が開いている時間帯はあいています故、ハーグ地区在住で日本の書籍に飢えている人は是非是非ご利用を。

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