フィリピンの庶民向け日本料理レストランー著者の体験

ここ数年フィリピン、正確な統計はありませんが、特に首都圏マニラ地域での日本食を提供するレストランの数は増加しています。以前は日本料理レストランとして親しまれ、日本からのビジネスマンの憩いの場となっていたのは、マカティ市にあるリトル・東京地域にあるレストラン。しかし、いまではマカティ市のみならず、その周辺地域に広がりを見せており、日本からの出店も目立つようになりました。

フィリピン大学やアテネオ大学のあるケソン市地域のショッピングモールでは、特に(日本的な)ラーメン店の出店が目立ちます。また驚くことに、著者の生活していたビコール地域(マニラからバスで9時間)のショッピングモールでも日本食的なラーメンを提供しています。

しかし、単価が高いので、日本人にとってのカジュアルフードであるラーメンもたちどころに「ごちそう」になってしまいます。


ホンモノの庶民向け日本食レストランを探す

そこで、日本人である著者がフィリピン人の友人たちから聞かれるのが「どこのラーメン屋さんがおいしい?」「本物の日本料理をたべるとしたらどこに行くのがベスト?」等です。

2つ目の質問「ホンモノの日本食」は、フィリピンのみならず海外では日本食の名前を冠しながら全く違うものが出てくるので、どうせお金払うのだったら日本的なのではなくて、ホンモノを食べたいという気持ちがあることを意味しています。

この質問に関して、現在フィリピンでフリーマガジンを出版している、Primerのウェブサイトを調べてください!というのが一番な気がしますが、著者の体験からマカティ市地域の日本食レストランは日本人のシェフを雇ってあるいは日本食を学んだフィリピン人シェフいる場合が多いため、具体的な名前を挙げてレストランをススメています。

ただ、やはりフィリピン人の平均給与からして、ホンモノの日本食は少々高いのです。なので平均的給与の一般的フィリピン人が、ちょっと日本食を味わってみたいときいくのが、全国にチェーン展開されている「日本食」のお店となります。

ブログ「フィリピンって本当に安いの?フィリピンの物価感覚

チェーン展開する日本食レストランってどうよ?
TOKYO-TOKYOとは全国展開するチェーン店。フィリピンを旅行した人なら一度は目にしたことがあるこのお店。ここには、弁当もありラーメンもありますが、あくまでフィリピン的にアレンジした日本食。なので、肉の味付けは少々甘め。ラーメンは、給食のソフト麺のような歯ごたえのないもの。ただ、これはこれで「こういうもの」として味わえます。甘めの味がうけたのか、店にはいつもお客さんがいます。

Tokyo-Tokyoのロゴ



また、TOKYO-TOKYOのようにチェーン店として展開されているテリヤキBoy。ここはTOKYO-TOKYOよりも少々単価が高め(でした)、しかし味は日本人の味覚に合うのではないかと思います。しかし気になるのが、店頭の看板に書かれる店名「Teriyaki Boy」横の
”太った少年”の文字。フィリピン人の友人が、「これってTeriyaki Boyの日本語訳だよね」と聞いてきますが、「Teriyaki Boyで食べ過ぎた少年の末路の話」とこたえています。今はロゴが変更されたようです。

Teriyaki Boyのロゴ
2017年4月上旬にMax’s Group Inc. (MGI) に買収されました。なので、ロゴは変更。
メニューも値段も変更の可能性あり

その他にも、たこが入っていないたこやき店など駅構内あるいは、ショッピングモールで見かけます。しかも店頭ののれんは、わざとなのか、なんなのかTAKOYAKIとおそらくなるところがTAKUYAKIとなっている場合も。なので、またしてもフィリピン人の友人「TAKUYAKIおいしいよねー」となります。TAKOYAKIなんですけどね。

激マズ体験

上記のチェーン店の味は、やはりフィリピンナイズされ、甘口。しかし、そういうものとしておいしく頂けます。しかし、著者がいまでも忘れられないのが、フィリピンの一般のレストランで提供された日本食。

あれは、本当にトラウマとなるような味でした。

これまで、著者は食べ物を残したことはありませんでした。少々口に合わなくても、「こういうもんだ」と食べ干すタイプ。しかし、一度だけ食べきることが苦痛で、ギブアップした経験があります。それは、ケソン市、アテネオ大学前のロヨラ地区にあったレストランのメニューの「スキヤキ」。

とにかく、運ばれてきた「スキヤキ」を見た瞬間から著者の黄色信号が点滅。どんぶりいっぱいに注がれた濃く茶色い大量のスープ。そこにほんの少しの野菜(白菜と人参のみ)、また申し訳なさげにある薄くスライスされた豚肉が漂っています。これで味がよければ救われるのですが、一口食べて、ふた口目が罰ゲームのように感じる味。甘すぎ。砂糖がたっぷり入っており、そこに大量に投入されたらしい醤油。みたらし団子のとろみのないたれのような味が野菜や肉と織りなす不協和音。「食べ物を残すなんてもったいない」とせめて、具だけは頑張って完食。

これ、スキヤキと名打って販売したら、地元の人たちがこの激マズ料理がスキヤキだと勘違いするではないか!


まとめ

料理とは文化、人の味の好みも育った環境で異なるとつくづく感じます。著者が激マズと感じているオランダ菓子「ドロップ」だって、オランダ人にしたら身近で、懐かしい味。著者が苦手とするフィリピンのチョコレート粥チャンポラードだって、ちょっと肌寒い季節や風邪をひいたときにふーふーしながら食べ、フィリピン人にとってはやさしく、やはり懐かしい味なのではないでしょうか。日本人がおいしいと思い食べる寿司をおいしいと思えない旦那。魚を生で食べる習慣がなく、育ったためです。

なので、外国食、ここでは日本食が彼らの感性や味覚に適応するように「進化」する、あるいは手を加えられるのは当然の成り行きでしょう。なので、全国展開するチェーン店やローカルのレストランにホンモノぶりを期待することはやめましょう(笑)そして、「本物の日本料理をたべるとしたらどこに行くのがベスト?」と聞かれたら、その人の本気度を見て答えて上げてください。





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