ソーシャルメディア等でドゥテルテ大統領支持を積極的に表現する日比カップルの日本人（男子）をよく見かけます。なぜ、投票できない彼らにもドゥテルテ大統領が人気があるのか？を考えてみました。
もちろん、妻と政治的見解を異にする夫が居てもしかるべきですが、妻の熱心さに押されている夫もただただいます。今まで在外投票したことがなかったパートナー（妻）が投票する、政治のことなど話したこと妻が政治の話をする、これは大きなインパクトではないでしょうか？
フィリピン人（妻）は怒っています。汚職、貧困、不平等、フィリピンを取り巻く問題に何ら解決策を見出せない政治家、社会の上層部に対して。
政治とはとかく分かりづらい。そして、それらエリートたちが知識を国民のために使わず、自分の私腹を肥やすために使われているとしたら？今まで無言を貫いてきた妻たちが
政治に”目覚めたら”・・・
ねじれ?
実は先日、フィリピン人とオランダ人のカップルの家にお呼ばれしたのですが、大統領の行っている麻薬戦争に疑問を持つ、そのフィリピン・オランダ人カップルと我々夫婦は、他のフィリピン人（大統領のサポーター）の前では一切政治の話題に触れないようにしています。
こちらヨーロッパではフィリピンの政党団体が大きな影響力を持っています。その団体が実際フィリピン共産党グループ（NDF）とアサイレム（フィリピンでは政治犯）をサポートしているのですが、その団体のメンバーの多くは、熱心な大統領サポーターです。
共産党は、マルコス独裁政権の際に力を強めました。共産党を支持しつつ大統領を支持しているある種のダブルスタンダードでしょうか。今月初めにドゥテルテ大統領は、共産党の平和交渉団が帰国したら逮捕すると宣言し、緊張が生じました。
ダブルスタンダードと一見すると感じるこの現象の理由の一つは、リーダーのホセ・マリア・シソン氏とドゥテルテ大統領の関係。大統領の大学時代の恩師がシソン氏であったこと。そして、和平会談への積極姿勢という点もあります。
しかし、それ以上に在外フィリピン人の多くがフィリピンの中南部の出身。フィリピンの中南部は、大統領に最も票を投じた地域の一つでした。
ブログ：「NDFとフィリピン政府の和平交渉延期ー戒厳令の最初の犠牲」
しかし、それら犯罪の原因の多くは、親族と金銭がからんだ問題が背景にあったり、依頼殺人であったり、邦人側の安全意識の欠如である場合、フィリピンの警察力の弱さや庁内の汚職体質などが挙げられます。治安が悪いため狙われる、殺されるという状況ではありません。
そうした事実がありつつも、「麻薬戦争」によって治安が良くなったとソーシャルメディア等に書きこんでいるケースもあります。根拠としているのは、フィリピンの政治家が数字を用いて、フィリピンの治安が政権発足後向上したと発表したデータです。
また、大統領の連邦政府化の政策はよい考えだと思い、これが進むことで地方が活性化され、貧困率が向上するのではと期待を寄せています。しかし、麻薬戦争に対してはこのブログでも再三取り上げた通り反対です。
今一度、フィリピン人もそうですが関係者一同、何がフィリピンにとってよいのか？考えねばならないのではないかと思います。
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フィリピン人妻の影響
ドゥテルテ大統領は海外に居るフィリピン人に多く支持されています。ここ、オランダでは、在オランダフィリピン人の2,000票のうちの1,600票近くが同大統領に投票されたと言われています。すごい支持です。もちろん、妻と政治的見解を異にする夫が居てもしかるべきですが、妻の熱心さに押されている夫もただただいます。今まで在外投票したことがなかったパートナー（妻）が投票する、政治のことなど話したこと妻が政治の話をする、これは大きなインパクトではないでしょうか？
フィリピン人（妻）は怒っています。汚職、貧困、不平等、フィリピンを取り巻く問題に何ら解決策を見出せない政治家、社会の上層部に対して。
一般市民の怒り
フィリピンに限らず、政治とはこれまでも現在も一部のエリートたちによって行われ、独占され続けてきました。一般市民である私たちができることは、それら"エリートたち"へ「投票」すること。そして、時にデモ等で政策に対して声を上げることです。ただ、デモに積極的参加するという人たちは著者の周りでは、大学等の高等教育機関に属している人、NGOに属しているあるいは、それらの活動に関心のある人などです。政治とはとかく分かりづらい。そして、それらエリートたちが知識を国民のために使わず、自分の私腹を肥やすために使われているとしたら？今まで無言を貫いてきた妻たちが
政治に”目覚めたら”・・・
ねじれ?
実は先日、フィリピン人とオランダ人のカップルの家にお呼ばれしたのですが、大統領の行っている麻薬戦争に疑問を持つ、そのフィリピン・オランダ人カップルと我々夫婦は、他のフィリピン人（大統領のサポーター）の前では一切政治の話題に触れないようにしています。
こちらヨーロッパではフィリピンの政党団体が大きな影響力を持っています。その団体が実際フィリピン共産党グループ（NDF）とアサイレム（フィリピンでは政治犯）をサポートしているのですが、その団体のメンバーの多くは、熱心な大統領サポーターです。
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| 政党団体Migranteのメンバーと、NDFのリーダーのホセ・マリア・シソン(Jose Maria Sison)氏、俳優ロビン・パデリア氏 |
ダブルスタンダードと一見すると感じるこの現象の理由の一つは、リーダーのホセ・マリア・シソン氏とドゥテルテ大統領の関係。大統領の大学時代の恩師がシソン氏であったこと。そして、和平会談への積極姿勢という点もあります。
しかし、それ以上に在外フィリピン人の多くがフィリピンの中南部の出身。フィリピンの中南部は、大統領に最も票を投じた地域の一つでした。
ブログ：「NDFとフィリピン政府の和平交渉延期ー戒厳令の最初の犠牲」
邦人としての治安感覚
邦人がフィリピンを訪れる際に気にするのは、治安です。残念ながら、邦人がフィリピンで殺害されるというケースは他の近隣国に比べて多いようです。また、軽犯罪、強盗など、不幸なことにあってしまう人もいます。そのため、「フィリピンは危ない」そして「邦人は狙われる」というイメージがあります。しかし、それら犯罪の原因の多くは、親族と金銭がからんだ問題が背景にあったり、依頼殺人であったり、邦人側の安全意識の欠如である場合、フィリピンの警察力の弱さや庁内の汚職体質などが挙げられます。治安が悪いため狙われる、殺されるという状況ではありません。
そうした事実がありつつも、「麻薬戦争」によって治安が良くなったとソーシャルメディア等に書きこんでいるケースもあります。根拠としているのは、フィリピンの政治家が数字を用いて、フィリピンの治安が政権発足後向上したと発表したデータです。
フィリピンにとって良いこととは？
怒り、不満、不安から、日本人配偶者も同じく大統領を支持しています。著者も汚職体質、エリート政治に不満があり、権力の独裁を苦く思い、そして治安には注意を払っており、日本人配偶者の持つフィリピンの肌感覚には同意します。また、大統領の連邦政府化の政策はよい考えだと思い、これが進むことで地方が活性化され、貧困率が向上するのではと期待を寄せています。しかし、麻薬戦争に対してはこのブログでも再三取り上げた通り反対です。
今一度、フィリピン人もそうですが関係者一同、何がフィリピンにとってよいのか？考えねばならないのではないかと思います。
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